1.イベサポ団体設立趣旨
イベントサポートセクションの各社は、ライブエンタテインメント業界において、長年共通の課題に悩んできました。
それは、イベントサポート業務の主役である、アルバイト従業員スタッフの定着率低下です。
この課題について東京拠点の4社(シミズオクト、ケン&スタッフ、ジョイン、ライブパワー)で協議を
重ねたところ、原因は下記の4つの問題に集約されるという結論に至りました。
- 事故怪我が多い
- 労働環境が良くない
- 発注人数が過剰
- 勤務時間が不安定
この4つの問題は、個社の努力だけでは改善が難しい点が多く含まれています。
改善するためには、ステージ・制作スタッフ、プロモーター、会場などライブエンタテインメントに
関わる業界全体に対して、団体として交渉を行なうことの必要性を強く感じました。
そこで、我々が長年業界で培ってきた業務内容を「イベントサポート」と称するとともに、2017年に上記4社の任意団体として、「イベントサポート技術向上連絡会」をスタートさせました。
2024年現在、東京拠点のイベントサポート企業だけでなく、名古屋、大阪のイベントサポート企業も参加し合計12社(グループ含む)の団体へと成長しました。
今後も、全国のライブエンタテインメント業界の未来のために、尽力していきたいと考えています。
2.スタッフ連合会参加意義
私たちは、ライブエンタテインメントに絶対必要なものは、ステージであると強く信じています。
そのステージをイベントサポートセクションのアルバイト従業員スタッフは、スタッフ連合会の
舞台技術スタッフとともに作り上げています。
これまでは、イベントサポート各社でアルバイトとしてライブエンタテインメント業界の経験を積んだ、多くの大学生を中心とした若者が、ライブエンタテインメント業界、スタッフ連合会各社へと就職してきました。
しかし、昨今では同一日の公演過多、働ける人数や時間の不足、扶養控除の上限問題などが、これまで以上に表面化してきており、ライブエンタテインメント業界でアルバイトとして経験を積み上げにくい環境となっているように思います。
ライブエンタテインメント業界全体がこれまでと同じ働き方のままでは、アルバイト従業員スタッフの定着率の向上はこれ以上望めなくなるのではないか、と我々は強く危惧しています。
長く働いてくれるアルバイト従業員スタッフが少なくなることは、スタッフ連合会各社への就職を希望する若者が少なくなってしまうことに直結します。
私たちイベントサポート技術向上連絡会の課題は、スタッフ連合会各社の課題でもあると感じています。
同じステージを作る者として、このような問題を一緒に解決するためにスタッフ連合会へ参加しています。
イベントサポート技術向上連絡会では、スタッフ連合会での取り組みを通して、
ライブエンタテインメント業界の労働環境を整えたいと考えています。
そうすれば、アルバイト従業員スタッフの定着率向上が実現でき、将来、アルバイト従業員スタッフがスタッフ連合会加盟各社へ就職したいと思うことができると考えます。
整った労働環境で育ったアルバイト従業員スタッフが、ライブエンタテインメント業界に就職して、
更に良い環境を整えることができると信じています。
このような好循環が、ライブエンタテインメント業界をより良いものに変えていく原動力になれると
考えています。
3.今後の活動目標
私たちの使命は、アルバイト従業員スタッフがライブエンタテインメント業界へ就職したい、と思える労働環境を整えること。
これこそが、ライブエンタテインメント業界の労働環境改善に直結した、最善の改善対応だと
考えています。
4.イベントサポート技術向上連絡会 加盟社